蠟梅

蠟梅の我葉を愛でて生きるかな

湯たんぽ

湯たんぽや母の温もりあったとさ

寒卵

寒卵美しき季語美味なりき

氷

道凍り風が滑ってころりんこ

雪見

疲れたな愚痴をこぼして雪見する

雪掻

身の丈に合わせて今日も雪を掻く

白鳥

耐え切れず白鳥の空号泣す

雪

雪が降り風が転んで雪が舞ひ

冬の鳥

冬の鳥庭木に止まり何故鳴くや

侘助

侘助や初孫の名は智樹なり

大寒

大寒やいろはかるたを買ひにけり

枯菊

枯菊や風に吹かれてカサコソと

寒の内

やわらかな心で生きん寒の内

雪

雲と日がかくれんぼして雪が舞ひ

福寿草

長寿なり幸福招く福寿草

寒の水

寒の水飲みて心が透き徹り

雪原

雪原に足跡残し鳶が舞ふ

冬薔薇

冬薔薇や言葉の御洒落さりげなく

氷柱

日が昇り風が滴る氷柱かな

凍る

初恋の思ひで凍る御悔み欄

吹雪

裏白し表も白し吹雪かな

寒の雨

爺婆の寝物語や寒の雨　

寒の入り

寒の入り雀群がり風震え

寒梅

寒梅や今日も明日の風で咲く

餅

餅を食ひ腹膨らめば眠くなり

六日

六日はや亡き息子の命日なり

去年今年

去年今年砂時計にて計りけり

初仕事

ぼちぼちと身辺整理初仕事

初夢

初夢や棺の中で熟睡し

正月

正月や死者との会話楽しけり