木の葉

ほろ酔ひの風と戯れ木の葉ふる

小春

待つことは期待すること小春かな

落葉

落葉踏み赤い実一つ見つけたり

冬紅葉

日が当たり恥ずかしきかな冬紅葉

冬の空

冬天や雲が当て字し当て読みす

初霜

初霜や年賀欠礼の便りあり

古希の冬

杯を干す友の手寂し古希の冬

初雪

初雪や西空は今あかね色

冬の月

飲みすぎて亡き子恋しや冬の月

銀杏散る

寂しさやただ生きるため銀杏散る

初冠雪

不動なり初冠雪の飯豊山

冬木

凛として真っ直ぐに立つ冬木かな

冬めく

風まよひ道行く人や冬めける

雪催（ゆきもよひ）

青畳気分は鬱なり雪もよひ

湯豆腐

湯豆腐や白髪交じりの妻がいて

紅葉散る

雨風に愛し愛され紅葉散る

枯葉鳴る

人の道風が歩めば枯葉鳴る　　　　　　

落葉（らくえふ）

落葉の庭の柿の木風まとひ

初孫

霜月や初孫一歳地に立てり

茶の花

茶の花や生き恥さらし風が吹き

初時雨

雀二羽ちゅんちゅんちゅんと初時雨

初冬

初冬や訪ね来るのは風ばかり

立冬

ごめんなさい風が謝る今朝の冬

白鳥

日が昇り白鳥の空晴れ渡り

命日

命日や初孫よちよち冬近し

木の実落つ

木の実落つ大地静かに温もれり

秋惜しむ

日が沈み心静かに秋惜しむ

秋の声

迷路あり迷い込むなり秋の声

錆鮎

錆鮎や川を下れば水濁り

柿落葉

侘しいよ寂しかないよ柿落葉